IRP@食と健康グループの講演会が行われました
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教職員 : 2023/03/02
IRPの時間、「食と健康」グループに、3名の講師の方が来てくださいました。2月3日にはwatasの長谷川隼氏、2月10日にはinBetweenBluesの永原レキ氏、2月17日には鳴門教育大学大学院の香川紘輝氏がそれぞれお話をしてくださいました。生徒たちは、取り組みや成功例などを聞くことで、将来の自分の社会人像を思い浮かべ、これからの学びや進路選択について考える良い機会となりました。お忙しい中、わざわざ来てくださりありがとうございました。
☆生徒たちの感想より☆
《長谷川隼氏》
□私が一番印象に残っているのは、「選択において『正解』はない」「何の仕事をするのかではなく、どんな生き方をするか」という言葉です。私はいま、もうすぐ高校3年生になろうとしている時期で、どこに進学するのか、将来何をするのか悩んでいましたが、この言葉を聞いて、あまり難しく考えすぎなくてもよいのではないかと思うことができました。どんな選択をしても、それが良かったのか悪かったのか、正しかったのかそうでなかったのかは、これからの自分の生き方によって決まるのだという考え方はとても素晴らしいです。たくさんの選択肢の中で、目の前のことに集中しすぎてしまうけど、その先どうなるのかは自分次第なので、気楽に決めてみようと思いました。また、これからのさまざまな分岐点においても、この考え方を参考にさせていただきたいです。ありがとうございました。
□今回、進路のことについての講演で、これからの私にとってとても有意義でした。私が、この講演で一番心に残っているのは「選択の先にある結末を考える」ということです。高校生になってから進路のことについて考えるようになったが、いまいち決まらなくてとても悩んでいました。でも、この言葉を聞いて、自分の将来こうありたいと考えて、そのために何を選択していくべきなのか、逆算していけばいいのだと思い、簡単に考えることができるようになりました。つまり自己分析をすることが大事だということに改めて気づきました。自己分析をすることによって、新たな発見が生まれ、そこから進路のことに繋がっていくこともあるので、もう一度自分を見直してみるべきだと思いました。また、ボランティアに参加するなど、積極的に自分の興味のあることに進んで学んでいきたい。そこから得られた、自分は何をするのが好き、得意で苦手なのかという情報からも、進路を選択していくカギになると改めて思いました。
《永原レキ氏》
□小学校の時に藍染体験で服を作ったことがある。その時は何も考えずにただ楽しみながら作っていた。その「藍」にこんなにも多くの物語があったことを知り、驚いたと同時に作った服を大切にしようと改めて思ったきっかけとなる講演だった。今回の講演で一番驚いたことは、江戸時代から今までずっと藍の文化を残そうと努力した方がたくさんいて、その方たちの努力のおかげで今もなお藍文化がさかんになっているということだ。(中略)藍文化が一番さかんであったのは江戸時代であったということを「熈代勝覧(きだいしょうらん)」という江戸時代の東京の日本橋に描かれた書物が物語っていた。永原さんがおっしゃるには、どの企業も企業名を描いたのれんや旗には青色、つまり藍が使われていたらしい。それはただ単に藍に魅力があったわけではなく、その藍文化を広めようとした人々の努力が認められたから使われていき、今では東京オリンピック・パラリンピックのロゴにも使われていった。「サムライブルー」もこの藍から名がつけられたことも知った。この地、徳島のものが全国に世界に広がっていることを誇りに思う。
□今回の講演を聴いて、永原さんの徳島への藍がとても伝わってきました。阿波藍への理解を深めることもできました。資料にあったように、江戸時代の町ののれんはすべて阿波藍で、着ている服もすべて阿波藍でした。確かに日本史の教科書を見ていても、江戸時代は阿波藍の生産も盛んで必要不可欠なものだったことがわかります。永原さんがおっしゃっていたように、阿波藍は、地元の伝統的な特産物程度の認識でしたが、イメージが変わりました。また、阿波藍の歴史を聞いていると、産業革命の機械化により、手作業の阿波藍は衰退し、1878にドイツで合成藍が誕生し、世界中で広まったことで天然藍が衰退したことも知りました。しかし、化学染料/合成染料を使用することで、排水による汚染につながってしまったので、やはり天然藍の方が環境によいのだとわかりました。また、発展途上国の労働環境について、過酷な労働環境にもかかわらず、低賃金で先進国の人に安く製品を買ってもらうためにリスクを冒して労働しているということを知って、自分が着ているものにも、もっと意識を向けなければいけないのだと思いました。最後に、永原さんが行っている、藍を広めるための活動について、オリジナルマスク、ギフト、食藍や美容プロダクト、藍染体験など、とてもマルチに活躍されていてすごいなと思いました。また2020TOKYOオリンピックの公式エンブレムにも藍が使用されていて驚くと同時に、藍の可能性を感じました。良い機会をありがとうございました。
《香川紘輝氏》
□香川さんが最初におっしゃっていた「常に疑うことが大事」だという言葉が心に残った。学校の先生が言うことや日々目にするニュース、親や友達が言うことを100%受け止めるのではなくて、自分で考えて自分で取捨選択していきたいと思った。また、これまでに「地方創生」という言葉を聞いたことはあったが、あまり知らなかったので、それに関するお話がとても興味深かった。香川さんがおっしゃっていたことをまとめると、「地方創生」とは「県の関係人口を増やすこと」で、それはつまり「町にファンをつける」ということであり、ポイントは「地方のコンテンツで勝負」するということだそうだ。確かに、都会には都会の、地方には地方の強みがあり、それぞれの土俵で町にファンをつけることが理想だと思った。他に心に残った言葉は「何か違うかも?というネガティブな気持ちを大切にする」ということだ。私は、一度自分で決めたことを曲げるととても罪悪感を感じてしまう。しかし、「何か違うかも?」という自分の直感を信じてみることで新たな道が開けるかもしれないと思った。これからは、「これじゃなかった」と感じるものを続けるのは余程のことがない限りやめることにしようと思う。そして、自分が好きなことややりたいこと、やりがいを感じることに全精力を注ぎたい。香川さんはカリスマ性に溢れるとても素敵な方だった。私も、香川さんがおっしゃったように「かっこいいと思える自分をイメージ」して、誰かを幸せにできる大人になろうと思う。
□今回の講演を聴いてまず思ったのは、香川さんの行動力がすごいうということです。もともと教育学部にいて、将来教師になることがほぼ決まっていた状態だったのに、自分が本当にやりたいことをするために進路を変えるのはすごい決断だと思いました。また、香川さんが行っている地方創生の活動も多様で、「廃校×文化祭」、「農業×恋愛リアリティショー×空き家」、「メタバース×地方創生」のどれもが興味をそそる内容でした。どうやったらこんなにアイデアがでてくるのかとても気になります。私はあまり新しいことを考えるのが得意ではないので、ぜひ教えていただきたいです。やっぱりいろいろなことに普段から目を向けるのが大事なのでしょうか?すごく親しみのあるアイデアで若者が地方創生に興味を持てる良いきっかけになるだろうなと思いました。そして将来を考えるときに、かっこいいと思える自分をイメージするとおっしゃっていましたが、確かに自分が将来どんな風になっていたいか想像することで、おのずとどんな選択をしていけばいいかわかるような気がしました。実際香川さんは、その考え方を体現していてかっこいいです。よい機会をありがとうございました。